パプアニューギニア
パプアニューギニアにおいては、山間部における原油の生産を継続するとともに、同国初のLNGプロジェクトであるPNG LNGプロジェクトに事業化検討段階から参画し、2014年5月にLNG出荷を開始しました。LNGの生産能力は830万トン/年となっています。また、2023年7月には同国第二のLNGプロジェクトであるPapua LNGプロジェクトに参画、2027年末から2028年初めの生産開始を目指しています。
原油生産プロジェクト
1990年以降、Kutubu、Moranなどの各油田において、探鉱段階から原油の生産事業に取り組んできました。また、2008年には、AGL社保有の油田権益の買収によって油田権益を追加取得しています。パプアニューギニアの油田は山間部に位置する中小規模のものが多く、諸作業に困難を伴うこともありますが、積極的に開発事業を推進し、生産量の確保に努めています。
プロジェクト概要
Kutubu、Moran油田ほか開発生産
プロジェクト会社 | Merlin Petroleum Company |
---|---|
株主構成(出資比率) | 日本パプアニューギニア石油 (当社98.4%出資)40.7% NOEX PNG (当社100%出資)38.9% 丸紅 20.4% |
保有権益比率 | 8.3%-73.5% |
パートナー | Santos※ ExxonMobil Kumul Petroleum MRDC |
- ※オペレーター
Kutubu、Moranほか各油田のプロジェクト経緯
2008年12月 | AGL社保有油田権益の買収により、油田権益を追加取得 |
---|---|
2002年9月 | Moran油田において、本格的な生産を開始 |
1998年4月 | SE Gobe油田において、生産を開始 |
1998年3月 | Gobe油田において、生産を開始 |
1992年6月 | Kutubu油田において、生産を開始 |
1990年7月 | マーリンペトロリアム社株式(100%)の買収により、陸上鉱区権益を取得 |
PNG LNGプロジェクト
パプアニューギニア内陸部のガス田(ハイズ、ジュハ、アンゴレ)および油田随伴ガス(クツブ、モラン、ゴベ)で生産されるガスを、陸上(300km)と海底(400km)のパイプラインで輸送し、首都ポートモレスビー近郊のLNG液化施設においてLNGを製造・輸出する事業です。なお、販売契約のうち約40%が日本向けとなっています。
プロジェクト概要
PNG LNGプロジェクト開発生産
プロジェクト会社 | Nippon Papua New Guinea LNG LLC |
---|---|
株主構成(出資比率) | Merlin Petroleum Company 100.0% |
保有権益比率 | 4.7% |
パートナー | ExxonMobil※ Santos Kumul Petroleum MRDC |
- ※オペレーター
プロジェクト経緯
2014年4月 | LNGの生産を開始 |
---|---|
2009年12月 | PNG LNGプロジェクトの事業化を決定 |
2008年3月 | PNG LNG関連鉱区パートナー間で共同開発操業契約を締結 |
Papua LNGプロジェクト
パプアニューギニアのガルフ州に位置するガス田(エルク、アンテロープ)で生産されるガスを、陸上と海底のパイプライン(計320km)で首都ポートモレスビー近郊まで輸送し、今後建設予定のLNGプラント(e-train※1)においてLNGを製造・輸出する事業であり、生産数量は年間560万トンを見込んでいます。また、上流のガス処理プラントで分離したCO2を含む酸性ガスをLNG生産開始時より地下へ圧入するCCS※2の実施が開発計画に含まれており、温室効果ガス排出量の少ないLNGプロジェクトとなることが期待されます。
- ※1e-train:LNGプラントにおける天然ガスを圧縮するコンプレッサーの駆動に関し、従来のガスタービンではなく、電動モーターを採用するもの。操業時のCO2排出削減に寄与する。
- ※2CCS:Carbon dioxide Capture and Storage の略。排出されるCO2を回収し、地下に圧入・貯留する技術。
プロジェクト概要
Papua LNGプロジェクト開発
プロジェクト会社 | JX Nippon Oil & Gas Exploration (Papua LNG) Pty Ltd |
---|---|
株主構成(出資比率) | 当社 100.0% |
保有権益比率 | 2.58%(PNG政府等参画後は2.00%) |
パートナー | TotalEnergies※ ExxonMobil※ Santos |
- ※オペレーター
プロジェクト経緯
TotalEnergiesからの権益取得により、プロジェクトに参画