トップメッセージ
JX石油開発は、日本最大のエネルギー・資源・素材コングロマリットであるENEOSグループの主要な事業会社として、国内を含む世界各地で石油・天然ガスの開発・生産事業を展開しています。
2021年に開催されたCOP26を契機に、気候変動問題が全世界の共通の課題となり、脱炭素、カーボンニュートラルへの動きが急加速している中、石油・天然ガス等化石燃料を取り巻く事業環境は、厳しさを増しております。
一方で、中東情勢は依然として不安定であり、また、ロシアがウクライナに侵攻するなど地政学的リスクが増大しており、エネルギーの安定的な調達が大きな課題として浮上しております。
このような事業環境の下、当社は、「基盤事業」である石油・天然ガスの開発・生産事業を軸としつつ、CCS/CCUSを中心とした環境対応事業を「成長事業」としてもう一つの軸とする「二軸経営」(Two-pronged Approach)を標榜しております。
「基盤事業」では、長年にわたりオペレーターとして安全・安定操業を継続しているマレーシアやベトナムの既存事業の資産価値最大化を追求するとともに、比較的環境負荷が低く、需要の拡大が見込まれる天然ガス事業の一層の強化を図ってまいります。
「成長事業」と位置付ける環境対応事業では、当社は、2000年のアブダビにおけるゼロ・フレアの導入をはじめとして、
- 石油・ガス業界では世界初となる、ベトナムにおけるCDM取得(2007年)、
- 東南アジア初となるベトナムにおけるCO2-EOR(2011年)、
- 世界最大規模である米国Petra Nova CCUSプロジェクト(2017年)
と、長年にわたり、先進的なCO2削減に取り組んでまいりました。
今までに蓄積した知見を活かし、国内、東南アジア域を中心に、環境対応事業の展開を狙います。
エネルギーの安定供給とサステナブルな社会の実現に向けて、私たちはこれからも挑戦を続けます。
代表取締役社長 中原 俊也