ニュースリリース

2022年

CO₂鉱物化に関するJOGMECとの共同研究契約の締結について

 当社 (社長: 中原 俊也)は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (以下、「JOGMEC」といいます。)と「令和4-5年度 室内実験によるCO₂鉱物化の定量的評価」に関する共同研究契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。

 近年、全世界的に脱炭素への動きが急加速しており、我が国においても2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする目標が掲げられております。当社は、かねてよりCCS(注1)/ CCUS(注2)技術によるCO₂排出量削減に取り組んでおりますが、引き続き低炭素・循環型社会の実現に積極的な役割を果たすため、また、環境対応事業のさらなる強化を進めていくため、JOGMECと共同で本研究を進める運びとなりました。

 CO₂は地下に圧入することで、一定の条件下において水と岩石との間で化学反応を起こし、鉱物として沈殿・析出することが知られております。CO₂鉱物化は、この化学反応を利用して、CO₂を無害な固体として鉱物化させ、地下に貯留する技術であり、CCS技術の一つとして注目されております。

 本共同研究は、CO₂鉱物化の基礎研究と位置付けられ、室内実験によってCO₂鉱物化の基礎データを取得し、特にCO₂鉱物化の割合・速度などに関して定量的な技術評価を行う事を目的としております。実験対象とする岩石は火成岩(注3)となります。火成岩は、日本国内を含む世界中に広く分布していることから、将来的には様々な地域においてCO₂削減に貢献できる可能性を秘めています。


注1 CCS: Carbon dioxide Capture and Storageの略。

   排出されるCO₂を回収し地下に圧入する技術。

注2 CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storageの略。

   排出されるCO₂を回収し、新たな商品やエネルギー生成のために利用する技術。

注3 火成岩: マグマが冷却、固結してできた岩石。


参考:独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 ホームページ https://www.jogmec.go.jp/