JX石油開発 ホーム
JX Nippon Oil & Gas Exploration Corporation Recruiting website 2024
Message
社長メッセージ
人事部長メッセージ
採用担当メッセージ

人事部長メッセージ
Message from General Manager of Human Resources Dept.

経験を糧に、たゆまぬ成長を

種井 健夫Takeo Tanei

JX石油開発株式会社 人事部長

世界規模のプロジェクトを担う一員として

当社は、ENEOSグループの中核を担う一社として、原油や天然ガスの探鉱から開発、生産にかかわる分野の一翼を担っています。日本を含む世界10カ国でビジネスを展開し、低環境負荷の資源開発事業も実現。代表的な例を挙げると、2006年にベトナムのランドン油田で行った随伴ガス回収・有効利用プロジェクト。国連気候変動枠組条約・京都議定書に基づき、当時世界最大規模となる累計900万トンのCO2排出削減に奏功しました。また、アメリカでは、2014年から老朽化した油田における原油生産量の増加と、火力発電所から大気中に排出される温室効果ガス(CO2)の排出削減を同時に実現できる画期的なプロジェクト、Petra Nova CCUSプロジェクトに参画。ここにおいて、米国電力会社NRG Energy社と共同で、テキサス州で世界最大規模、1日あたり約5,000トンのCO2を石炭火力発電からの排ガス中から分離・回収する設備を建設しました。回収後のCO2を送るパイプライン、油田に圧入するための各種設備を含めると総額1,000億円以上におよぶ巨大プロジェクトですが、米国政府および国際協力銀行などから資金供給を受け、事業を立ち上げ始動させました。

私自身、その両方のプロジェクトに関わりましたが、こうした世界規模のビジネスを手がけるチームの一員となれること、それらのプロジェクトに現場レベルで参加できる機会に恵まれること、そして、そうした環境で真のプロフェッショナルを目指せることが、当社で働く魅力であると感じます。何より、専門性やバックグラウンドの異なる社員同士が、目標に向かってチームとして一緒に働くことから生まれ、達成に向けて大きく膨らんでいくシナジーを体感しながら、エネルギーの安定供給や温室効果ガスの排出削減といった社会課題に仕事として取り組めることが醍醐味です。

愚直に挑んだ先にだけ見えるものがある

石油・ガス開発ビジネスは、世界的な巨大企業や各国の政府を相手に仕事することも珍しくありません。当然、その遂行は簡単なことではなく、さまざまな困難が伴います。巨額な資金を投じても、思うような成果が出せないことや、数年がかりの努力が徒労に終わることも普通にあります。だからこそ、地道な案件開拓と投資決定前の精緻な評価、そして突き詰めるまでは諦めない気概、その過程での努力と忍耐が大切なのですが、引き際をわきまえたリスク管理も同時に不可欠。原油・天然ガス事業は、意思決定のディシジョン・ツリーで言えば、成功より失敗への分岐点がはるかに多い、落とし穴だらけのビジネスなのです。

当社から多くの社員を動員し、オペレーター(操業主体)として事業を推進するマレーシアプロジェクト。1987年に鉱区を取得してから探鉱活動で苦難続きとなりました。1990年、撤退も視野に入ったラストチャンスで大規模な天然ガスの埋蔵を発見。だが、そのガス田を商業的に開発するには、膨大な費用がかかる液化天然ガス(LNG)プラントの建設と、その投資判断を経済的に裏付けるためLNG購入を長期間にわたって約束する顧客の確保が必要でした。当時、ガス田の開発計画策定に向け、共に検討を進めていたオキシデンタル社、マレーシア国営石油会社と当社の3社間で見解は一致せずプロジェクトは膠着状態に。1995年にオイルメジャーであるシェルを加えようやく開発計画の合意に漕ぎつけたものの、今度はLNGの販売先が確保できない事態に。そうこうするうちに世界はアジア経済危機をむかえて事態は悪化し、オキシデンタル社は事業から撤退しました。当社内でも悲観論が高まり、事業の進退について激しく議論が交わされる中、1999年にインドへのLNG販売契約が仮調印まで漕ぎつけました。後に、その買主は倒産し、またしても危機的な状況に追い込まれかけましたが、あきらめずに日本向けの販売交渉を進展させて合意できたことで、2000年に開発投資決定に至りました。洋上生産設備建設時にも、次々と困難に直面しましたが、すべてを乗り越え、2003年に天然ガスの生産を開始しました。以来、当社の基軸プロジェクトとして今日に至っています。

「人間万事塞翁が馬」という言葉の通り、困難に直面した際に不幸だと感じていたことも、結果的に自身の未来に寄与する糧になっていくことは多々あります。だからこそ、長期的なビジョンと世の中の役に立ちたいという意識を持ち、直面する困難に耐え抜く覚悟を持つこと。どんな障害を前にしても、成功を信じ、怯まずに挑戦する精神は大切にしたいものです。仲間と一緒にチームを信じ、自分を信じ、愚直に努力し続ける力は、プロジェクトを成功に導くための大切な素養の一つと感じます。

未知なるものにこそ興味と熱意を

当社のビジネスは、異なる専門性を持つプロフェッショナル同士が支え合うことで成り立っています。そして、世界を舞台に活躍したいと願う人や、社会に貢献したいと思う人、そうした人たちを近くから応援したい人など、国籍も含めて多様な人材が在籍しています。よって、多様な価値観を理解し、受け入れる寛容性が求められます。さらに、現状に固執せず、自己研鑽に努める向上心や熱意も必要になるでしょう。ビジネスである以上、当然結果が求められます。しかし、重要なのは、成長の土台となる日々のたゆまぬ努力と学習・研鑽による基礎的な教養です。

入社から管理職になるまでの長期育成を目的とした研修メニュー、入社後数年程度で機会が得られる海外現業所研修など、豊富な学びの場を通じて、多くのスキルを身に付けられることと思います。もちろん、ダイナミックな石油・天然ガス開発の現場でしか学べないこともあります。

だからこそ、全ての土台となる未知なるものに対して、興味と熱意を持ち、取り組む好奇心を大切にして欲しいと思います。会社としても、みなさんの好奇心に応え、世界に通用する一流の人材に成長できるように尽力していきます。

困難に勝る喜びと達成感を共に

地球温暖化対策として、CO2を回収し地下に封印することが、解決方法の有効な施策の一つであると言及されて久しいのですが、そのための技術的な課題克服や膨大な費用負担を誰がどのようにするかが壁となり、長らく未解決の難問となっています。その状況を打開する方策の一つとして挙げられるのがCO2を用いた原油増進回収法。地下の油層にCO2を圧入するとCO2は原油に溶け、原油が流れやすくなります。

この特性を用いれば、生産後期となって生産量が減退した油田からの原油の増産が可能になります。同時に、CO2はその後地下に封印することが可能であり、その費用は増産原油の販売で賄うことができます。これこそ、当社が米国Petra Nova CCUSプロジェクトで実践しているものです。

このプロジェクトでは、既に地中に400万トン以上のCO2を圧入し、2017年から圧入後のCO2のモニタリングを継続しており、大きな評価を得ています。そして、この取り組みを、他の国へと伝播させる動きが加速しています。

人類の営みに必要不可欠なエネルギーを生み出す。さらに、人類の持続的な繁栄に資する環境保全への取り組みを推し進める。JX石油開発のこうした壮大なビジネスには、困難がつきものです。しかし、それに勝る大きな喜びや達成感が味わえます。

そういった価値観に共感し、努力を惜しまない、熱意ある方のご応募を心より歓迎いたします。

経歴

1993年
三菱石油株式会社入社
東京支店、首都圏統括室開発グループ勤務後にテキサス大学に留学
1998年
石油開発部 ベトナム担当
2000年
ベトナム(ブンタウ)駐在
海上油田設備建設に関わるプロジェクトコントロール業務に従事
2004年
事業部
ベトナム、インドネシア、英国、ミャンマー、タイ、新規国など担当
2008年
ベトナム(ホーチミン)駐在 新規事業推進業務に従事
2010年
企画部 戦略企画グループマネージャー
2012年
新規事業部 資産買収グループマネージャー
2014年
アメリカ(ヒューストン)駐在
米国・電力会社NRG Energy 社との合弁企業Petra Nova社に取締役副社長として出向
世界最大規模のCO2回収装置建設・操業、原油増進回収プロジェクトを推進
2019年
事業2部 副部長
2020年
人事部長

Profile

幼い頃から旅行番組や音楽を通じて、海外への漠然とした憧れと好奇心がありました。学生時代、日頃は、大学の提携先の欧米、アジアの大学との交換留学プログラムの企画・運営に没頭し、自身もフィンランド・ヘルシンキ経済大学への短期交換留学を経験しつつ、夏と冬の長期休暇には、アルバイトで稼いだ資金を手に、バックパッカーとして様々な国々を放浪していました。当社には、海外への渡航機会を求め、また、エネルギーを安定的に供給することで世の中の役に立ちたいという気持ちを抱いて入社しました。