ニュースリリース

2019年

2019年11月15日

テキサス大学オースティン校との委託研究契約締結について

~油ガス田の価値向上に向けて産学連携~

各  位

                                         JX石油開発株式会社

 

 当社(社長:細井 裕嗣(ひろし))は、このたび米国テキサス大学オースティン校とケミカル(界面活性剤)を利用したEOR(Enhanced Oil Recovery::石油増進回収)に関する委託研究契約を締結しましたので、お知らせします。

 

 石油・天然ガスにつきましては、アジアを中心に今後も堅調な需要が見込まれておりますが、近年、世界中で既存油ガス田の生産量減退が進み、低コストで生産可能な石油・天然ガス資源は減少傾向にあります。一方で、2014年以降の原油価格の下落・低迷は、世界的に新たな油ガス田の探鉱活動を停滞させる要因となっています。

 

 このような状況下、当社はかねてより既存油ガス田の価値向上に大きく寄与するEOR技術に着目し、ベトナムや米国等のプロジェクトを通じて、炭化水素や二酸化炭素を利用したガスEORに関する知見・技術の獲得に努めてきました。

 

 一方、テキサス大学は、界面活性剤を利用したケミカルEORに関して最先端の研究開発を行っており、当社はガスEORに加え、異なる手法でのEOR技術の確立を目指し、同大学へ研究を委託することといたしました。

 

 本研究は、生産中の油ガス田に対して、EORで使用するケミカルや圧入手法を最適化することでその効果を追求することを目的としており、低コスト・低リスクでプロジェクト価値の最大化が期待できるものです。

 

 当社は、EORを重点技術の一つと位置付けて取り組んでおりますが、この技術をてこに、キャッシュフローの最大化と新たな事業展開を図ってまいります。

 

【委託研究の概要】

1.期間:2019年7月から2023年6月

2.主研究者:テキサス大学オースティン校 奥野良祐准教授

3.スポンサー:JX石油開発株式会社

4.研究内容:当社のプロジェクトに対するケミカルEOR適用・最適化に関する実験と油層シミュレーション