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CSR

環境への取り組み

地球温暖化への取り組み

当社の石油・天然ガス開発事業における温室効果ガスは、主に、原油の生産に伴う随伴ガスの燃焼により発生する二酸化炭素や、ガスプロセス設備から継続的に放散されているメタンガスなどです。当社が操業する主たる油ガス田であるマレーシアのヘランガス田、ベトナムのランドン油田、中東のブンドク油田、ムバラス油田等では、これらの温室効果ガスの抜本的な排出削減対策を立案し、実行しています。

ヘランガス田においては、2009年度に、ガスプロセス設備からの放散ガスの排出量の約50%削減(過去3年間の平均値に対して)を達成しました。これは、放散ガスラインの圧力管理および生産設備の保守点検を徹底し、計画にない設備停止を減らし安定的な生産を維持するなどの地道な操業管理によるものです。

ランドン油田においては、過去、原油の生産に伴って産出される随伴ガスを燃焼処理していました。2001年9月より、随伴ガスを海底パイプラインで陸上へ輸送し、ベトナム国内の発電所向け燃料として利用しています。当社グループは、このガス有効利用事業をCDMとして、京都議定書関係機関であるCDM理事会に申請し、2006年2月4日に承認を受けました。さらに、ランドン油田のいくつかの海洋施設には、太陽光発電機または風力発電機が搭載され、当該施設で使用される電力需要の一部を賄っています。

また、当社が株主として参加し、アラブ首長国連邦でムバラス油田等の海底油田を操業しているアブダビ石油(株)においては、原油に伴って生産される酸性の随伴ガスを高圧コンプレッサーで海面下約3,000mの油層に還元圧入することにより、二酸化炭素の大気放散量の大幅削減と原油回収率の増進を達成しました。

当社では、これらの主たる温室効果ガスの排出量削減活動に加えて、陸上資機材基地から海洋施設へ各種資機材等を運搬するための船舶の運航最適化を図ることにより、船舶燃料使用量の削減努力を継続的に実施しています。

CO2-EORによる原油増産とCO2の削減

油田の油は、一般に岩石中に存在するミクロの孔隙中に貯留されています。地下に貯留されている原油のうち回収できる割合は限られており、一般的にその回収率は、自然エネルギーを使用した一次回収では5~30%、水圧入などによる二次回収では30~40%程度であるといわれています。今般、原油の回収率をさらに向上させるため、ガスやケミカルの圧入による三次回収技術(EOR:Enhanced Oil Recovery)が着目されています。

一方、地球温暖化対策の一環として、温室効果ガスのひとつである二酸化炭素(CO2)の排出削減の重要性が高まっています。その対策のひとつとして、CO2を枯渇油田や帯水層などの地下に圧入・固定化することで、排出削減に取り組む動きが活発化しています。この取り組みは「CCS(Carbon Capture and Storage)」と呼ばれています。

ベトナム・ランドン油田での実証試験

当社では、2007年以来、ベトナム国営石油会社(ペトロベトナム)および独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と共同で、ランドン油田を対象にCO2を油層に圧入し油の増進回収を図るCO2-EOR技術の研究開発に取り組んでまいりました。室内実験、油層シミュレーションにおいて、原油増産効果およびCO2削減が可能であることが判明したことを受けて、2011年に洋上パイロットテストを実施しました。

なお、当パイロットテストは、ベトナムのみならず、東南アジア地域で初の洋上でのCO2-EOR適用事例となります。このCO2-EORパイロットテストの成果に対し、当社は、2013年6月、石油技術協会業績賞をJOGMECと共に受賞しました。

米国における石炭火力発電所の排ガス活用による原油増産プロジェクト

当社は2014年、米国にて、石炭火力発電所の燃焼排ガスから二酸化炭素(CO2)を回収するプラントを建設し、回収したCO2を油田に圧入、原油の増産を図るプロジェクトを開始しました。

米国テキサス州ヒューストン南西部所在のW. A. パリッシュ石炭火力発電所に、燃焼排ガスからCO2を回収する世界最大規模のプラントを建設し、回収したCO2を130Km離れた同州のウェスト・ランチ油田の地下に圧入することで、原油の増産を図ります。

本プロジェクトは、老朽化した油田における原油生産量の飛躍的な増加と、石炭火力発電所から大気中へ排出する温暖化ガス(CO2)の低減を同時に実現できる画期的なプロジェクトです。

このスキームを通じて、これまで大気中に放出されていたCO2を年間約160万トン削減することが期待されます。

プロジェクト概念図プロジェクト概念図

プロジェクト位置図プロジェクト位置図