ページ内移動用のリンクです


安全・環境・社会貢献

環境への取り組み

地球環境との調和

JXグループの価値観

JXホールディングスでは、「地球環境との調和」をJXグループ理念を実現するための価値観のひとつに掲げています。当社はJXグループの中核会社として、以下の活動を通して、本価値観に基づく行動を実行しています。

  • 当社の石油・天然ガス開発事業に関わる環境情報のJXグループCSRレポートにおける積極的な開示。
  • JXグループにおける中期環境経営計画の実行。

環境保全活動

当社は、石油・天然ガス開発事業に起因する環境影響を積極的に回避するための主要な事業計画プロセスとして、環境影響評価(EIA:Environmental Impact Assessment)を行っています。生物多様性も含め、EIAで特定された環境影響は、必要に応じて環境負荷低減の対策を検討し、当該環境負荷はEIAで定められた方法によって測定され、環境負荷低減の達成を確認しています。当社では、事業計画の初期段階から、当該事業に関連する技術専門家や環境専門家が協議し、最善の対策を検討しています。

温室効果ガスの排出量削減

当社の石油・天然ガス開発事業における温室効果ガスは、主に、原油の生産に伴う随伴ガスの燃焼により発生する二酸化炭素や、ガスプロセス設備から継続的に放散されているメタンガスなどです。当社が操業する主たる油ガス田であるマレーシアのヘランガス田、ベトナムのランドン油田、中東のブンドク油田、ムバラス油田等では、これらの温室効果ガスの抜本的な排出削減対策を立案し、実行しています。

ヘランガス田においては、2009年度に、ガスプロセス設備からの放散ガスの排出量の約50%削減(過去3年間の平均値に対して)を達成しました。これは、放散ガスラインの圧力管理および生産設備の保守点検を徹底し、計画にない設備停止を減らし安定的な生産を維持するなどの地道な操業管理によるものです。

ランドン油田においては、過去、原油の生産に伴って産出される随伴ガスを燃焼処理していました。2001年9月より、随伴ガスを海底パイプラインで陸上へ輸送し、ベトナム国内の発電所向け燃料として利用しています。当社グループは、このガス有効利用事業をCDMとして、京都議定書関係機関であるCDM理事会に申請し、2006年2月4日に承認を受けました。さらに、ランドン油田のいくつかの海洋施設には、太陽光発電機または風力発電機が搭載され、当該施設で使用される電力需要の一部を賄っています。

これらの活動を含む当社のベトナムでの環境保全活動に対して、ベトナムの商工省より2009年6月、最優秀環境保全賞を受賞しました。

また、当社が株主として参加し、アラブ首長国連邦でムバラス油田等の海底油田を操業しているアブダビ石油(株)においては、原油に伴って生産される酸性の随伴ガスを高圧コンプレッサーで海面下約3,000mの油層に還元圧入することにより、二酸化炭素の大気放散量の大幅削減と原油回収率の増進を達成しました。このプロジェクトの画期的な技術と業績は、アブダビ国営石油会社(ADNOC)から高く評価され、2000年度環境安全最優秀賞を受賞しています。

当社では、これらの主たる温室効果ガスの排出量削減活動に加えて、陸上資機材基地から海洋施設へ各種資機材等を運搬するための船舶の運航最適化を図ることにより、船舶燃料使用量の削減努力を継続的に実施しています。

ベトナム商工省より2009年に授与された最優秀環境保全賞ベトナム商工省より2009年に授与された最優秀環境保全賞

アブダビ国営石油から200年に授与された環境安全最優秀賞アブダビ国営石油から200年に授与された環境安全最優秀賞

2006年から2009年における当社の温室効果ガス排出実績2006年から2009年における当社の温室効果ガス排出実績

揮発性有機化合物排出量の抑制

ベンゼン、トルエンやキシレンなどの揮発性有機化合物は、光化学スモッグの原因と考えられ、人々の健康に影響を与えることが知られています。中条油業所では、2007年から余剰原油タンクの使用停止を実践するなど、揮発性有機化合物の排出量の削減に努力しています。

生産水中の残存油分の適切な管理

原油の生産に伴い生産される生産水は、海洋プラットフォームに搭載されている油水分離装置により分離されます。通常、原油と分離された生産水には、若干の油分が残存しています。

アラブ首長国連邦のブンドクおよびムバラス油田においては、油水分離装置で分離された生産水を地下1000m以深の地層に圧入廃棄する事により、海洋汚染防止を実践しています。この廃棄方法は、アラブ首長国連邦により制定された厳しい排出規制にも準拠しています。

透明度の高いヘラン・ガス田近くの海面透明度の高いヘラン・ガス田近くの海面

マレーシアのヘラン・ガス田およびベトナムのランドン油田においては、油水分離装置で分離された生産水は、更に生産水処理設備で残存油分を40ppm以下にし、国際法および当該国の法を遵守して海洋に排水されています。更に、定期的に排水される生産水のサンプルを取り試験所で分析しています。

海洋における油ガス井の掘削による発生する掘削屑による環境影響の削減

海水サンプルの採取装置の降下海水サンプルの採取装置の降下

回収した海底堆積物の調査船での分析回収した海底堆積物の調査船での分析

海洋での石油・天然ガス開発の坑井掘削による主要な環境影響として、坑井を掘削した際に排出される地層屑(掘削屑)の海洋廃棄があげられます。

掘削屑は掘削泥水により坑内から掘削リグに運搬され、振動スクリーン(シェール・シェーカー)により泥水と掘削屑は分離されます。若干の泥水は掘削屑に付着したまま掘削屑とともに海洋に廃棄されますが、大部分の泥水は掘削屑から分離され再利用されます。

掘削泥水には水系泥水と油系泥水があります。水系泥水は油系泥水よりも毒性が低くかつ生分解性が高いことが、各種の分析によって確認されています。若干の掘削泥水は掘削屑に付着したまま海洋に廃棄されるため、当社では技術的に可能な限り、積極的に水系泥水を使用する事としています。

坑井掘削における技術的な理由により油系泥水を使用する必要がある場合は、当社では環境影響評価の過程で掘削屑の海洋投棄による環境影響を精査し、影響を最小化するための対策を策定し、当該対策による厳密な管理の上で海洋投棄を実施しています。

マレーシアのヘラン・ガス田およびベトナムのランドン油田においては、海洋プラットフォームから複数本の坑井が掘削されています。このように特定のサイトから複数本の坑井を掘削する場合は、特定サイトに海洋投棄される掘削屑の量が増加し、掘削屑が海底面に堆積する可能性があります。このような状況の場合、掘削前と掘削後において、海水および海底堆積物のサンプルを採取し試験所で分析し、掘削による環境影響を確認しています。現在まで、ヘラン・ガス田およびランドン油田においては、掘削屑の海洋投棄による環境影響は確認されていません。

海洋地震探査による海洋哺乳類への影響の減少

海洋地震探査では、探査船の後方に位置するエア・ガンにより音波を発生し、地下の地層の境界で反射した反射波を海面下6-10mに沈めた4-8kmの長さのケーブルに取り付けられている複数の受信機により受信し記録しています。

海洋地震探査では、探査船の後方に位置するエア・ガンにより音波を発生し、地下の地層の境界で反射した反射波を海面下6-10mに沈めた4-8kmの長さのケーブルに取り付けられている複数の受信機により受信し記録しています。

エアガンにより発生される音波は、鯨やその他の海洋哺乳動物の行動(捕食、繁殖、回遊)に影響を与える可能性が示唆されています。これらの可能性は示唆されているものの、現在までに実証はされていません。当社では、地震探査地域において海洋哺乳動物の存在が示唆される場合、JNCC(Joint Nature Conservation Committee)が発効しているガイドライン※1に基づき、自主的に地震探査作業を管理して実施しています。

海洋地震探査による海洋哺乳類への影響の減少

海洋地震探査による海洋哺乳類への影響の減少

※1英国政府に対して自然保護に関する諮問機関が発行した地震探査時に発生する音波による海洋哺乳動物への影響を最小限にするためのガイドライン。地震探査実施中は、専門家による海洋哺乳動物の観測を実施し、地震探査地域で海洋哺乳動物が確認された場合は、海洋哺乳動物が当該地域より離れるまでの一定時間、地震探査作業を一時停止する事を提案しています。